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波乱の2024年!逆風の中モバイルゲームプロモーションを成功させるための3つのポイント【前編】

波乱の2024年!逆風の中モバイルゲームプロモーションを成功させるための3つのポイント

2023年のモバイルゲーム業界は、業界全体が苦境に立たされた時期として注目されています。モンスターストライク(モンスト)やパズル&ドラゴンズ(パズドラ)のような老舗ゲームや一部の海外ゲームは依然として人気を博していますが、それらを除くと多くのゲームが期待された結果を得られなかったようです。


特に、新規ゲームはプロモーションにも関わらず売上の伸び悩みが顕著で、セールスランキング(セルラン)の推移を見ても、その苦戦が明らかです。いくつかのゲームは早期にサービス終了に追い込まれるなど、厳しい現実に直面しています。


このような現象の背後には、どのような要因があるのでしょうか?


長年にわたりゲーム会社へのコンサルティングを手掛けている株式会社MOTTOの代表取締役でありモバイルゲーム黎明期からマーケティングに携わってきた佐藤基氏(以下、佐藤氏)に、引き続き逆風が続くとみられる2024年のモバイルゲームプロモーションは、どうあるべきかを伺ってみました。


 

佐藤基氏プロフィール



株式会社ドリコム、エキサイト株式会社を経て、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。入社後は一貫してモバイルビジネスのマーケティングを担当。スマホゲーム 「逆転オセロニア」担当時には、日本最大規模のYouTuberを起用したマーケティングを展開。マーケティング部門の責任者を経て、2018年に独立し、主にモバイルゲームやアプリのマーケティング戦略の立案と実行を支援。

​特にスマートフォンゲームのマーケティングは黎明期から現在まで約10年間、100タイトル以上を経験。


 

■2023年のモバイルゲーム業界を振り返る


「2023年はモバイルゲーム業界にとって厳しい1年でしたが、佐藤氏としては、この一連の現象の背景にはどのような要因があると考えられますか?」


佐藤氏: 「ゲーム業界全体は引き続き活況を呈していましたが、モバイルゲームにおいては特に厳しい年でした。特に新作ゲームにおいて、『キャラクターRPG』という最も人気のあるジャンルで、成功と失敗がはっきりと分かれたように感じます。」


「長く続いている人気ゲームについてはどうですか?」


佐藤氏: 「例えば、2023年に10周年を迎えたモンストは、今なお盛況で、国内のアプリゲームのトップゲームの一つとして君臨しています。また、『原神』や『ブルーアーカイブ』なども3周年を迎え、ユーザ数を増やしています。『FGO』『パズドラ』『ウマ娘』『プロセカ』など、運営2-3年を超えるゲームも上位に位置しています。」


「運営年数が長いゲームの成功の秘訣は何だと思いますか?」


佐藤氏: 「運営型のアプリゲームでは、運営年数を重ねるごとに魅力を磨き、ユーザの支持を得ることができるゲームが存在します。しかし、新作ゲームは限られたユーザの時間の中で、既存のトップゲームと競争しなければなりません。これが、新作ゲームにとって厳しい要因です。」


「それでは、新作ゲームが成功するためにはどうすれば良いのでしょうか?」


佐藤氏: 「新作ゲームには『明確な差別化』が必要です。現在はマンガや動画、音楽、SNSなど、さまざまなサービスカテゴリ間でユーザの時間を奪い合う競争が激しくなっています。その中で、差別化を達成したタイトルがヒットし、そうでないタイトルはサービス終了に追い込まれます。特に『キャラクターRPG』のような競争の激しいジャンルでは、この傾向が顕著です。」


日本国内の月次アプリ課金売上推移


「コンソールゲームやPCゲームとの関係はどうでしょうか?」


佐藤氏: 「アプリゲームとは異なり、ハード面での差別化がしやすい『コンソールゲーム』や『PCゲーム』が活況を呈しているのも、無関係ではないと考えます。」


2024年に効果的なプロモーション戦略とは


「2023年の市場状況を踏まえると、2024年も引き続き厳しい状況が予想されます。このような状況の中で、ソーシャルゲームのプロモーションにおいては、どのような戦略が効果的だと考えていますか?」


佐藤氏: 「重要なのはトップゲームとの『差別化』です。差別化を図るためには、『ターゲティング』と『コミュニティ』の構築が重要だと思います。」


「『ターゲティング』について具体的に教えていただけますか?」


佐藤氏: 「ターゲティングは、どの市場のどのユーザに焦点を当てるかということです。これはプロダクト作りを含むマーケティングにおいて非常に重要です。例えば、3DCGやストーリーに差別化を設けない放置系RPGなど、ターゲティングによる成功例もあります。既存のゲームにおいても、現在のマーケット状況では、ロイヤルユーザへのフォーカスが非常に重要です。長期運営が成功しているタイトルは、例外なくロイヤルユーザへのフォーカスが成功しています。」


「『コミュニティ』の構築は、どのようにして行うべきですか?」


佐藤氏: 「ゲーム体験の差別化が難しいため、ゲーム体験以外での差別化、つまり『コミュニティ』の充実がキーになります。ユーザはゲーム体験以外の充実を求めています。運営側としては、『コミュニティ』をどのように構築できるかが、ゲーム運営スキルにおいて必須になっていると感じます。」


「既存ゲームにおいて、ロイヤルユーザーを維持することが重要だとお聞きしましたが、そのためにはどのような手法が効果的だと考えていますか?」


佐藤氏: 「コミュニティの構成や成り立ちは、提供するゲームによって全く異なります。再現性の観点からも悩んでいる方が多いでしょう。ただ、私たちが長くコミュニティを見てきた中で、ロイヤルユーザーが何を求めているかが見えてきました。」


ゲームの「情報入手」「交流」「貢献」の体験が求められている


「それは具体的にどのようなものですか?」


佐藤氏: 「ユーザーがコミュニティに求めているものは、主に3つです。まず『ゲームの情報入手』です。これにはゲームの最新情報や攻略情報が含まれ、公式情報だけでなくユーザー発信の情報も重要です。これらの情報の網羅性やわかりやすさが、効率的な情報入手のために必要です。


次に『ゲームでの交流』です。これは、ゲームを通じた人間関係の構築を意味し、多くのコアユーザーがこれをゲームを遊ぶ大きな理由の一つとしています。特にオンラインゲームでは、交流のニーズが高まっています。


そして『ゲームへの貢献』です。これは、ユーザーが好きなゲームに対して貢献したい、能動的に参加したいという欲求を満たすことを指します。ユーザーはゲームの広報、盛り上げ、関連商品の購入、イベント参加など、通常のゲームプレイを超えた体験を求めています。」


「これらの要素をどのようにコミュニティマーケティングに取り入れるべきですか?」


佐藤氏: 「ユーザーが求める『情報入手』、『交流』、『貢献』の機会をどのように提供するかが、コミュニティマーケティングの本質です。これらの機会を効果的にプランニングし、提供することで、ロイヤルユーザーをつなぎとめることが可能になります。」


モバイルゲームユーザーのLTVを高める仕組み

「新作ゲームにおいて、ユーザーとのコミュニケーションを効果的に行うためには、どのようなアプローチが望ましいと考えていますか?」


佐藤氏: 「新作ゲームにおいても、『情報入手』、『交流』、『貢献』を作ることが重要です。しかし、すでに成功している大型タイトルの施策を参考にし過ぎるのは落とし穴です。これらのタイトルは既にユーザーとのコミュニケーションを積み上げてきた過程があります。その過程を無視して結果だけを参考にすることが、失敗の要因になりがちです。」


「では、新作ゲームにおける効果的なコミュニケーションのポイントは何でしょうか?」


佐藤氏: 「新作ゲームでは、まず運営が自ら『情報入手』、『交流』、『貢献』の場を作ることが必要です。次に、ユーザーの反応を見ながら適宜変更を加えること、そして『交流したい』『貢献したい』というユーザーをサポートすることが重要です。これら3点を積み重ねていくことが、新作ゲームにおいてとても重要になります。」


体験を作ることに成功しているタイトル例


「最近のゲームタイトルで、『情報入手』、『交流』、『貢献』の場を上手く作り、ユーザーとのコミュニケーションに成功している例はありますか?」


佐藤氏: 「『原神』と『プロセカ』は、『情報』、『交流』、『貢献』の全てを積極的に活用しており、私たちも大変参考にしています。これら2つのタイトルはリリース後もユーザーを拡大しています。」


「他にも参考にしているタイトルはありますか?」


佐藤氏: 「はい、5周年を迎えた『ロマンシングサガ リユニバース』もユーザーとのコミュニケーションが非常に上手です。私たちの提供する『Rooot』を何度も活用してもらっています



後編に続く >>> 


後編では、「『情報入手』『交流』『貢献』の場の作り方(HOW)」を、具体的に説明頂いております。





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